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パッケージ(包装)
あー、イライラする!
 例えばお弁当のしょうゆの小袋・スナック菓子・ビデオやCDのビニール。 どれもなかなか開けることができなくて思わず『このやろー!』と叫びたくなってしまうことはないでしょうか。しかし、なぜ多くの人が開けずらいと言っているのに変わらないのでしょうか。とても不思議です。
 というわけで、今回のテーマはパッケージです。主に開けやすさ・簡易化について考えてみたいと思います。また、パッケージというと”表示”も対で考えてしまうと思いますが、一緒にやってしまうとかえって混乱する可能性があるので表示についてはまた改めてやりたいと思います。
★パッケージと言っても今回はテーマが幅広い!
 一口にパッケージと言っても、その種類は本当に多種多様です。ですので、今回は私の思いつく限り多くの物を取り上げていきたいと思います。
 大まかな分類として、以下のように分けてみました。
箱類
ビニールフィルム類
封筒類
紙類
食品類
薬品類
その他

  • 箱類   上へ
     箱類といってまず思い浮かぶのは段ボールではないかと思いますが、他にも板紙(ボール紙)を使ったものや、その上にきれいな柄の紙や布を貼った貼箱、また紙以外の素材を使ったものでは木箱などがあります。(木箱って・・・年がばれるなぁ) 箱というと”荷物”や”数量がまとまったもの”というイメージがありますが、その用途はさまざまです。
    • 段ボール
       以前は段ボールに封をするときには金属製のフックを使っていましたが、最近では粘着テープや荷造りテープなどを使うことが多くなりました。しかしながら、両者とも決して使いやすいとはいえません。粘着テープははがすのに苦労しますし、ハサミを使うと刃に粘着質が付いてしまいます。また荷造りテープのほうもやはりハサミを使わないと開けることができません。

      ★どう改良したらいいか(提案)
      • 粘着テープの場合は、後ではがしやすいように端を折り曲げる。
        (これはUDというより”工夫”ですね!)

        (PR) こんな便利なカッターがあります。(上段カッコ内はメーカー名)
        カートンカッター (トラスコ中山株式会社


      • テープ類を使わないで、段ボール自身で封ができるような構造にする。
        ゴミも減るので環境にも良い。
        例えば縦のフタと横のフタを両面テープ等で貼るなど。

      • ”ハトメとヒモ”やマジックテープ方式にする。
        ”ハトメとヒモ”というのは、主に大きな封筒で封をするときに使う円盤状の止め具にヒモを引っ掛けて使うもので、何度も使う場合はこの方が経済的。

        ※ハトメとヒモ
        ハトメとヒモの図

      →こんな工夫もあります。
           (クリックで拡大)
       テープがはがしやすいように、段ボール自体に切り取り線が付いています。
       私もこれを使って楽にはがすことができました。
       左の箱はテープの両端に切り取り線があり、右の箱はこの面だけに付いていました。とても簡単で本当にありがたいのですが、リサイクルの観点から言うと、下のテープの部分にもあるともっと便利かなと。(2023年11月 追記)
    • 板紙を使ったもの
       板紙というのは俗にいうボール紙ですが、箱としての用途は段ボールよりもこちらのほうが広いかもしれません。ところが私、板紙の箱といって真っ先に思いついたのはケーキの箱だったんです。。何でだろう・・・。
       せっかくだからそのケーキの箱から行きますかね。ケーキの箱は、一般的にホール(大きいの丸ごと)で買った場合とカットしたものを買った場合では箱の形が違います。ホールの場合はトレイの部分とフタの部分が分かれています。それがヒモで結ばれているものもあれば、フタの部分が箱になっていて横からトレイの部分を取り出すものもあります。前者はヒモが固結びでもない限り楽に解いて開けることができます。後者も差し込み蓋を開けるだけで取り出すことができます。一方、カットしたケーキの箱も主に上部が差し込み蓋になっているものと三角屋根のような形で手さげ式になっているものの2種類があります。前者は特に問題はないと思いますが、問題は後者です。屋根型の箱はたしかにデザインとして可愛らしいのですが、開けるにはまず取っ手の部分を少し押下げて横のミミの部分を広げて開けなければなりません。この作業は片手では難しいかもしれません。

      ★どう改良したらいいか(提案)
      • ”両手で1段階”よりも”片手で2段階”の開け方にする。
        例えば、ミミの部分の引っ掛けを無くして代わりに折り曲げて留めるようにするなど。

        ※差し込み蓋
      差し込み蓋とは、下図のようなフタのことを言います。実際には横にミミがあるのですが、図が複雑になるのでやめました。(笑)この種類のフタはありとあらゆる箱に使われているので、お馴染みかと思います。
      差し込み蓋の図



       お菓子などの箱には前面や上部にミシン目の帯があり、それを引っ張って開けるものがあります。この方法、私は結構好きです。時どき途中で切れてしまうこともあるのですが、ハサミなどの道具を使わなくても開けられるので便利だと思います。ただ強いて難を言えばミシン目の出だしの余白が狭いものがあるので、少し広めにしていただけるとツマミやすくなるのではないでしょうか。




  • ビニールフィルム類   上へ
     一番開けづらいパッケージといえば、やはりこのビニール(正確にはプラスチック)のフィルム類ではないでしょうか。また、このパッケージは本当に日用品のありとあらゆる物に使われています。
    順に挙げていきたいと思います。
    • キャラメル包装
       CDや箱のお菓子などの包装を[キャラメル包装]というのですが、その種類には開封用のヒモが付いているものと付いていないものの2つがあります。前者の場合で一番困ることといえば開け口(ヒモの始点)がわからないことではないでしょうか。透明のフィルムならヒモの部分をたどっていけば開け口がわかるのですが、それでもたまに”あれ、開かねぇなぁ”と思ったら逆方向に爪で引っかいていたりします。

      ★どう改良したらいいか(提案)
      • 開け口が目立つように、赤い目印などをつける。

      • 開ける方向がわかるように矢印をつける。

      また、ヒモが付いていない方はそれこそ開け口がわかりません。ハサミやカッターを使うと商品や手に傷をつけてしまうことがあるので、ぜひヒモを付けていただけたらと思います。

       ※キャラメル包装
    • シュリンク包装
       また似たような包装で[シュリンク包装]というものがあるのですが、この包装はカップ麺やペットボトル類のラベル、さらには調味料類の外装や文具類までとにかくありとあらゆる商品に使われています。この包装の特徴は、フィルムを熱により圧縮(シュリンク)することによりフィルムを商品に密着させる点にあります。しかしながら、密着している分余計に刃物は使いにくくなります。

      ★どう改良したらいいか(提案)
      • 密閉性はなくなるが、ミシン目をつける。

      • 一ヵ所突起のようなものを付けて、それを引くと開くような仕組みにする。



    ◆二重包装なんて!
     例えば録画用ビデオなどはよく[3本パックで**円]などとして売られていますが、外側のフィルムをはがしてもまた一本ずつ包装されています。あれムダだと思いません?一生懸命有効性を考えているのですが、どうしても私には思いつきません。衛生面・・・?信頼性・・・?品質保持・・・? どれも納得できるものがありません。環境面でも手間の面でも内側のフィルムは要らないのでは・・・。

    →ビデオって古っ!(笑) 最近では二重包装もだいぶ減りましたね。ありがたいです。(笑)今は“ブルーレイディスク”も外側のフィルムをはがせばすぐに使えます。また、包装の工夫などにより、開け口が大きく・わかりやすくなったため開けやすくなりました。(2017年4月 追記)




  • 封筒類   上へ
     主に郵便物や書類などの包装に使われています。
     静岡県や三重県では公用封筒に県のシンボルマークなどを浮き出し加工にして、目の不自由な人でも手で触れることにより県からの書類だということがわかるようになっています。また、三重県の封筒で角形A4サイズのものは、SEPABLE(セパブル)という特許商品を使用しており、洋形定形封筒として再利用することができるようになっていて環境面にも配慮されています 。

    →最近では封筒の代わりにハガキサイズの[圧着ハガキ]というものがあります。これは二つ折り、または三つ折りにしてハガキのサイズにしたもので、内側の面はプライバシー保護のため圧着されて第三者が読めないようになっています。内容を見るときは圧着された部分をゆっくりはがしていきます。
     ただ、、これ、、手が不自由な人にとっては「うーん。。」て感じですよね。(笑)まず、最初の“はがすきっかけ部分”をつまむことから苦労します。はがす時も力が強すぎると破けるしね。。(笑)それに、折り目がミシン目になっていることもあって、勢いよくはがすとそのままミシン目が切れてしまう場合があります。
     また、[圧着封筒]というものもあり、こちらは三辺がミシン目になっていて全部切り取ると中身が見られるようになっています。
     これもねぇ、、細いミシン目を切り取るのに苦労するんですよね。(笑)  (2019年7月 追記)




  • 紙類   上へ
     紙の包装といって真っ先に思いつくのが、贈り物などの包装紙です。ところで、その包装紙がバラの模様だったりするとビビってしまうのは私だけでしょうか。
     包装紙の利点はその開けやすさにあると思います。特に刃物などを使わなくても簡単に開けられるのですが、同時にそれが”包装がもろい”という欠点でもあります。また紙の性質上、水に弱いという面もあります。




  • 食品類   上へ
     分類としてはこれまでと違ってしまいますが、”くくり”として食品類の包装を考えてみたいと思います。冒頭でも書きましたが、お弁当に付いているしょうゆの小袋やスナック類の袋など開けづらいものや使いづらいものが多くあります。
    • 調味料類
      • 塩・コショウなどの粉末類
         手に震えのある人にとっては、スプーンで粉末類を扱うことは至難の技です。その点で小ビンなどに入っているものは扱いやすく、ロスも少ないので経済的です。しかしながら、それでもやはり不具合はあるものです。例えば、フタなどは(主に)塩はネジ式のものに対してコショウなどはヒンジキャップと呼ばれる上下に開閉するワンタッチのフタです。やはりコショウのフタのほうが開閉しやすい人は多いはずです。また、認識の点でも例えば塩と化学調味料を間違えてしまったり、コショウと他のスパイスを間違えてしまったりすることがあります。
        →今はもう塩もヒンジキャップになっていますね。ありがたいっ。(2017年4月 追記)

        ★どう改良したらいいか(提案)
        • ビンのフタはできる限りワンタッチ式のものにする。

        • 認識の面でも、表示部分は一目でわかりやすいものにする。

        • 種類ごとにビンの形やフタの色を統一する。(うーん、これはかなり難しいかな。。)

      • マヨネーズ・ケチャップ・チューブ類
         これも塩・コショウと同じようにマヨネーズとケチャップではフタの形状が違います。こちらもやはり前者がネジ式で後者がワンタッチ式です。確かにネジ式のフタのほうが(上に重いものが乗ってしまったときなどの)圧力に対しては強いのですが、やはり開閉のしやすさについてはワンタッチ式のほうが断然、上です。
         その他に、ワサビやカラシのチューブ類があります。マヨネーズやケチャップもそうですが、チューブ類の弱点は中身を最後まできれいに使い切るのが難しい点です。
        →こちらもマヨネーズはヒンジキャップになっています。(2017年4月 追記)

        ★どう改良したらいいか(提案)
        • 逆転の発想で、チューブ類は初めから逆さに置けるようなフタの形状にする。
          →一部、そういう商品出てきましたよね。また、私はチューブ類はある程度減ってきたら逆さにして冷蔵庫に入れています。(2019年7月 追記)

         
      • しょうゆ・ソース・ドレッシング・ポン酢などのボトル類
         液体のボトル類でもっとも大変なのは、やはり封になっているプルリングを開けるときではないでしょうか。リングを引くだけとはいえ、やはり開けるにはかなりの力が要ります。また、中身が液体であるため自分の開けやすい角度や向きにすることもできません。

        →一部のドレッシングなどはプルリングをやめて、キャップを回すだけで開封するものも出てきました。また、ドレッシング全般や一部のポン酢はガラスのボトルからプラスチックのボトルに変わりつつあり、軽量化されています。
         あ、あとそう!ポン酢と言えば、[味ぽん]のプラスチックのボトルは使いやすいですね!でっかいスポイトのような形で、胴の部分を指で押すと中身が出てくるのですが、これだと勢いよく出し過ぎることもないですし、まちがえて倒してしまってもこぼれません。ビンのものより若干高いのですが、無駄がないのでむしろお得感があるかもしれません。(2019年7月 追記)



      • お弁当などに付いているしょうゆ・ソース・調味料類の小袋・小ビン([たれびん]もしくは[ランチャーム]という名前があるそうです。)
         さて、このくくりの冒頭で真っ先に挙げたお弁当のしょうゆ・ソースなどの調味料類の小袋です。最近では、ある一辺はどこからでもあけられるものがありますが、私は何度服にシミをつけたことか・・・(笑)どう考えても、今の方法は便利とはいえません。もっと良い包装はないものでしょうか。考えてみたいと思います。
         まず、現在の小袋はどのようになっているのかを見ていきます。
         我が家の冷蔵庫をあさってみると、3種類の小袋がありました。
        1. 切り口があるもの
        2. 切り口とその表示があるもの
        3. 切り口も表示もないもの
         上記のうち、やはり一番開けやすいのは2だと思います。表示があったほうが認識のスピードは上がるはずです。また、表示がなくても1のように切り口があると”きっかけ”ができているので、楽に開けることができます。問題は3です。切り口がないので表示もないのは当然ですが。そもそも切り口がないということは、(この一辺なら)どこから開けても簡単に開けられますよということです。が、実際はそうではありません。プラスティックフィルムの特徴として、同じように指で切ろうとしてもスパッと切れる時と切れずに伸びてしまう時があるというのがあります。切り口があればそこに力が集中する分、切れやすくなるのでしょうが、切り口がないと力が分散してしまったり、それこそ伸びてしまうこともあります。
         一方、小ビンはどうかというと、これもフタがネジ式になっているので両手を使わないと開けることができません。さらにフタ自体が小さいものなので、うまくつままないと開けることができません。


        ★どう改良したらいいか(提案)
        • 小袋の場合、やはり切り口があった方が良いのではないか。
          それは単にあけやすくするためではなく、目の不自由な人でも切り口を触れることにより場所がわかるのではないか。

        • 違う形の包装にする。
          例えば、コーヒーミルクのようなミニカップなど。

      →また、コンビニやスーパーで売っているサラダや軽食などに付いてくる調味料はディスペンパックという容器に入っています。有名なのはフランクフルトやアメリカンドックの“ケチャップ&マスタード”ですね。指でつまんでプチっと開けて絞り出すものです。
       私はあれ、苦手なんですよね。。(笑)まんべんなく塗るっていうのがね。。難しいですよね。いつも、皿の一か所に全部出して、それを付けながら食べます。(笑)(2019年7月 追記)

    • スナック類の袋
       スナック類の袋は中身が劣化しないようにするのと、つぶれないようにするために窒素などの不活性ガスというものが入っています。おそらくそれらによって破裂しないようにだと思いますが(どなたか詳しい方がいたらお教えいただけるとうれしいです!)、封はかなり頑丈です。そのため、袋の両面をつまんで開けようとするとかなり力が要ります。私は以前は手と歯でなんとか開けていましたが近頃は年のせいか歯が弱ってきたので、つい縦に開けてしまうかハサミを使ってしまいます。ただ縦にあけてしまうと途中でやめて輪ゴムなどでとめられないので、縦にあけるときにはちょっぴり覚悟が要るんですよ。

      ★どう改良したらいいか(提案)
      • 横に切り口をつける。
        どの製品も縦には切り口がありますが、横のほうが(上部に2~3cm程度あれば良いと思います。)便利ではないでしょうか。
        →以前、こう書いたけど、これ、意味あるか?(笑)(2017年4月 追記)
      • 中心につまみ(山型にでっぱり)を付けて、そこを両手で開くようにする。



    • 発泡スチロール等のトレイ
       肉や魚などを包装しているトレイですが、ラップがはがしづらいのが難点でつい表側をはしや包丁でつっついてしまいます。確かにラップは容易に包装ができる上、密閉ができるので液体も漏れません。また透明で中身も見やすくなっているので、たいへん便利です。だからこそ唯一はがしづらさが気になってしまいます。



    • ジッパー式バッグ
       ジッパー式バッグは食品を密封できるうえ繰り返し使えるのでたいへん便利なのですが、実は私自身は使えません。私の手ってすごくデカいんですよ!もちろん指も太いですから上部の余白が足りません。片手だと一方を指でつまんで(そもそも”つまむ”という作業自体が大変なのですが。)もう一方を歯で噛んで開けるのですが、うまくつまめません。ちなみに手元にあるもので測ってみると上部の余白は約1.2cmありました。

      →あれから数年・・・。試行錯誤の末、なんとか私も使えるように使えるようになりました。“やり方”もそうですが、ジッパーの部分も例えばツマミの幅が広くなったり、ザラザラの滑り止めが付いたり改良が進んでいます。私も、歯ではなく(ここぞという時の!)右手を使ったら、だいぶスムーズに開閉できるようになりました。(って言っても遅いんですけどね。)
       また、ツマミの幅が狭いものや袋自体が小さいものは、“親指と中指で横にずらす”という方法もあります。 その様子の動画はこちら(2017年4月 追記)

      ★どう改良したらいいか(提案)
      • 余白をもう少し広くする。(2~2.5cm程度)

      • 中心につまみ(山型にでっぱり)を付ける。
        できました!
         やぁー、この記事を見たのか(ないない!笑)、ジップロックに山型のツマミがつきました。(2017年4月 追記)
         こちらです。→(旭化成ホームプロダクツ株式会社 Ziploc



    • レトルトパック
       レトルトパックは食品を真空でパックすることにより、保存性を保つための包装で、場合によっては温めてから開けるものもあります。温めた後は、もちろんパック自体も熱いはずなので開けづらくなるのは当然です。

      ★どう改良したらいいか(提案)
      • しっかり持たなくても簡単に開くように切り口(開け口)の切込みを少し深めにする。

      • 横方向に切れやすいフィルムを使う。



    • 紙パック
       紙パックといえば、飲み物では三角屋根のものと四角いものがあります。また、アイスクリームやヨーグルト・さらにジャムなどのカップもこの類になります。
      • 三角屋根の紙パック
         三角屋根の紙パックといえばやはり牛乳を思い浮かべますが、一部の牛乳パックは開け口の上部に切り欠きが入っていて触ることにより他の飲み物と区別できるようになっています。ところが、実際に開ける段階になると決して開けやすいとは言えません。

        ★こんな自助具があります。(上段カッコ内はメーカー名)
        (PR) 紙パックホルダー(有限会社中垣技術士事務所
        Natural Dog Life
        ※補足情報
        基本的には、開封後の牛乳パックにフタをするものですが、オープナー機能もあります。これと同じようなものが、100円ショップのダイソーで3個セットで売られているようです。現在も売られているかどうかの確認ができないため、“補足情報”とさせていただきます。

      • 四角いパック
         200~250mlの飲み物に多く使われています。この容器の一番の問題点といえば、ストローを挿したときに容器の腹を強く持つと中身が吹き出てしまうところではないでしょうか。もちろん本体の注意書きには”必ずカドを持ってください”と書いてあるのですが、やはりそこは何か良い方法を考えたいものです。
         しかしながら、逆に考えるとストローで吸う力のない人はパックを強く握れば良いわけで、一概に現状が悪いとも言えません。

        ★どう改良したらいいか(提案)
        • パック組み立て時の”のりしろ”を多く取り、それをカドに持ってきて取っ手にする。

        ★こんなものを見つけました。(上段カッコ内はメーカー名)
        (PR) 紙パックホルダー ハンドル付(レック株式会社

        ※この商品はベビー用品として販売しています。なので、かわいいアンパンマンのイラスト入りです。(笑)でも、これパックが潰れずに持てるので良いですよね!ワインレッドとかの渋い色の大人用って無いのかなぁ。。(なんでワインレッドなんだ!?笑)


         関連ページ→ [紙パック飲料に付いている伸縮するストローや500mlペットボトルでも使える長いストロー]

      • カップ類
         アイスクリームなどは以前はフタも紙で、封をしているというよりはアイスクリームにくっついているようなものでしたが、最近ではヨーグルトなどと同じようにフィルムなどでシール(密封)されていたり、プラスチックのフタが付いています。やはり衛生面、またアイスクリームが溶けても漏れないという点でこちらのほうが良いと思われます。では、開けやすさはどうでしょうか。
        シールされているものの場合は、明け口のつまむ部分が大きいほうが開けやすいに違いありません。特にアイスクリームは霜がついて滑りやすくなるため、少し大きめのほうがつまみやすいと思います。



    • 缶詰類
       イージーオープン缶(缶切りのいらない缶詰)が普及した現在では、もうすっかり缶切りを使うことは少なくなりました。イージーオープン缶の大きなメリットは、もちろん開けやすさにもありますが災害時や緊急時でも使えるところにあります。とはいえ、プルタブをあけるにはかなりの力が要ります。また、缶の切り口で指などを切ってしまう危険もあり、まだまだ改良の余地もありそうです。

      ★こんな自助具があります。(上段カッコ内はメーカー名)
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      マルチオープナー5
        缶のプルタブ・ペットボトルキャップのオープナー  
        (貝印 カイハウスセレクト
        プルタブオープナー(サンクラフト

      インテリアパレット

      最近では様ざまなタイプのものがあります。自分が使いやすそうな物を探してみるのも良いかもしれません。
      [プルタブオープナー]を探す



    • カップ(麺)類
       カップ類のフタもシール式のものと取り外しができるものがありますが、シール式のものは一度開けてしまうと閉まらないのでお湯を入れた後はふたの上に重しを乗せなければなりません。対して取り外しができるフタはお湯を入れた後でも再度密閉できます。また、片手で開ける場合どちらかというと私は後者のほうが開けやすいです。
       調味料や具は小袋に入っているものがほとんどですが、某カッ○ヌードルのように麺にしみ込ませてあるほうが扱いやすいと思います。ただ、見栄えや風味を損なう恐れがあるので、すべてというわけにもいかないのですが。
       また、焼きそばやスパゲティなどのお湯を捨てるものは、以前はフタを取るか少しずらしてお湯を捨てていたのですが、現在はフタをしたまま捨てられるので流しに麺まで捨ててしまうことはなくなりました。

      →某カッ○ヌードルで言えば、もはやカップをやめて[リフィル]という形で売っているものもあります。リフィルとは、パッケージのカップを食器にするのではなく、真空パックになっている中身を家庭などにある食器にあけて、お湯を注いで作るというものです。何がありがたいかというと、まずパッケージの体積が小さくなったということです。正確ではありませんが、従来のカッ〇ヌードルと比べると高さが半分~2/3程度ですかね。。スペースを取らない分、おかげで(おかげで!?)買いだめが増えました。(笑)
       そして一番ありがたいのが、自分の食べやすい食器で食べられることです。これまでも一度カップで作って、食べるときに器にあけて食べていたのですが、器にあけるときにこぼしそうになったり、指をやけどしそうになったりしたんですね。かと言ってカップのままでは絶対に食べられませんしね。(間違いなく悲惨な状況になります!笑)なので初めから自分の食器で作って食べられることがすごくありがたいです。
       日清食品ホームページ
      (2019年7月 追記)



  • 薬品類   上へ
     今度は薬品類です。薬品の包装も特殊なものがあります。また、薬品を使用する場合は緊急性を伴ったり(精神的にも肉体的にも)不快な時ですので、包装にはそれなりの配慮が必要になってくると思います。例えば頭が痛いときに薬を飲もうと思っても、包装が複雑だとイヤになって飲みたくなくなってしまうかもしれません。ここでは、主に市販されている薬品の包装について考えてみたいと思います。
     薬の場合、一番に優先されるUDはやはり安全性ではないでしょうか。使い勝手や自由度というのは二の次の話で、やはり用法・用量を間違えない包装が求められます。
    • カプセルや錠剤
       カプセルや錠剤の包装は主にまとめてビンなどに入っているものと、1錠ずつにわかれているものがあります。薬の形状はさまざまありますが、(飲みやすさとは別に)この形状が一番扱いやすいのではないでしょうか。主な包装形態を以下に挙げます。 ちなみに私は、基本的に粒の薬しか自分で飲むことができません。
      • バラ包装
         個別に包装されないまま、一定量ビンなどに入れられたものを言います。この包装の長所は一度に複数錠飲むときに手間が要らないという点にあります。さらに個別包装に比べて同じ錠数の場合、薬箱の中でも場所をとりません。反対に短所は、携帯に不便なところです。また、まとめて包装されているため本来飲むべき錠数を間違えてしまうといったこともあります。

      • PTP(プレス スルー パッケージ)包装
         個別包装のひとつで、現在市販されている錠剤・カプセルの包装形態の90%以上がこの包装です。ドーム型のプラスティック部分を指などで押して薬を取り出します。個別包装の長所はやはり携帯に便利なところです。バラ包装と違って必要な数量だけ持ち歩くことができます。また、保存性や衛生面という点でもたいへん優れています。反対に短所は、やはり複数錠飲む場合には多少手間がかかる点だと思います。
         この包装は片手でも中身を取り出すことができ、私もとても助かっています。

        ★こんな自助具があります。(上段カッコ内はメーカー名)
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        お薬取出器 トリダス
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          お薬取出器 お薬どうぞ (サンクラフト)  

        総合福祉アビリティーズ楽天市場店
         プッチン錠  (株式会社アプライ人体百科



      • SP(ストリップ パッケージ)包装
         これも個別包装ですが、この包装はアルミやビニールの袋を破いて取り出すタイプのものです。長所や短所はPTP包装と似ていますが、大きな違いとして片手では開けられないという点があります。また、両手を使えたとしても袋が小さいため開けづらいのが実際ではないでしょうか。いずれにしてもSR包装の場合はハサミを使うことが多いのではないでしょうか。



    • 粉末
       粉末状の薬は個別包装(分包)がほとんどです。やはり薬というのは一度に飲む量をきっちりしないと危険になってしまう場合があるので、粉末の場合は軽量しづらい分個別包装が適しています。主な包装形態を以下に挙げます。
      • SP(ストリップ パッケージ)包装
         前項でも紹介しましたが、粉末の薬にもこの包装が使われています。とても密閉性が高いので湿気などに強く薬が固まってしまうこともありません。ただし、粒の薬とは違い中身がこぼれないような角度で袋を開けなければいけません。また、その際に勢いがつくと中身が飛び出てしまうこともあります。

      • 薬包紙
         文字どおり紙の包装で、折っているものと袋状になっているものがあります。紙であるため密閉性が低く湿気などに弱いため誤ってぬらしてしまった場合中身にも浸透してしまう可能性があります。開けやすさという点では例えば折って包んであるものはそれをひらくだけですが、袋のものはやはり両手での作業になります。そして一番の難点は、折って包んであるものの場合、開いてから以降はずっと包みを水平に保たなければならないということです。手が利く人にはほんの2・3秒のことであまり意識はしないと思いますが、例えば手に震えのある人や力のはいってしまう人にとっては包みを口元まで持っていくのにえらい苦労があります。(私は絶対途中でまき散らす自信があります!笑)




    • 液体
       液体の薬は大抵プラスティックやガラスのボトルに入っています。当然のことながら、液体の包装には密閉性が不可欠ですし外部からの圧力にも耐えられるものでなければなりません。液体の薬といえば、うがい薬や風邪薬・栄養ドリンクなどが一般的ですが、うがい薬以外はやはり一回分の容量になっています。やはり粉末薬同様、正確な用量の計測は難しいのでこのような形になったのだと思います。うがい薬は実際に体の中には入らないので多少用量が違っていても大丈夫なのではないでしょうか。(でも、間違えて”ゴックン”とやってしまったら問題はないのだろうか。。)その他、消毒液や目薬など(口から)直接体内に入れないものもあります。このような薬も一回分ではなく一定容量の容器に入っています。これも正確な用量の計測がいらないためと思われます。



    • 軟膏
       塗り薬などの軟膏はチューブやフタ付きの缶・プラスティックの容器などに入っています。使い勝手についてはどちらが良いとは一概には言えませんが、食品の欄でも触れたようにチューブの場合は最後まで使い切るのは非常の困難です。薬品の場合は金属のものもあり、柔軟性もないので変に絞ってしまうと元の形に戻らないことがあります。また、何度も同じ部分の折り曲げを繰り返していると金属の特性でその部分が切れてしまうこともあります。



    • 貼り薬
       鎮痛・消炎薬(シップ薬)や冷却シートなどの貼り薬は一般的にシールのように台紙(紙じゃないですよね、あれ何て言うんだろう・・・)に付いており、それをはがして患部に貼ります。以前は台紙が一面に切れ目なく付いておりとてもはがしづらかったのですが、最近では二つや三つに分かれていてはがしやすく、貼るときも台紙の一方をはがして患部に貼れば手などに付かずきれいに張ることができます。




  • その他   上へ
    • ブリスターパック
       ブリスターパックとはボール紙などの台紙の上に品物が乗っており、それを透明プラスティック材で覆っているもので、歯ブラシや電池などの包装を思い浮かべていただけるとわかると思います。ブリスターパックは2種類あり、スライド式のものと圧着式のものがあります。
       スライド式ブリスターパックはプラスティック部分に溝があり、そこへ台紙をはさんで上下にスライドさせて開けるもので通常は上下をホッチキスでとめてあります。一方、圧着式ブリスターパックは台紙とプラスティック部分を熱や接着剤で貼り付けたもので、それをはがして開けます。前者の問題点は、やはりなんと言ってもホッチキスではないでしょうか。自慢ではありませんが、私はこの包装を開けるときにほとんど”スライド”させたことがありません。一般的にこの包装をあけるときは、まずハサミなどのとがったもので上下のホッチキス針をはずして台紙をスライドさせます。ですが、私などは一方のホッチキスをはずしたら無理やり台紙をガッとはずしてしまいます。(そのほうが楽じゃん!)いずれにしても、ホッチキスの針は扱う際に気をつけないとケガをする危険性があります。後者のほうは、台紙をはがすのに誘導口(台紙をはがすためのツマミの部分)が有るものと無いものがあります。無論、誘導口が有るほうがはがしやすいのですが、最近ではさらにミシン目があるものもあり途中で台紙が破れてしまうこともなくなりました。逆に、誘導口やミシン目が無いものはハサミなどの道具を使わないと開けるのが困難です。

      ★どう改良したらいいか(提案)
      • スライド式の場合、ホッチキスで留めるのではなく部分的に圧着できないか。

      • 圧着式の場合は、誘導口の部分をなるべく広く取る。また、できれば誘導口のプラスティックはカットしてあるとつまみやすくなるのではないか。

      →台紙とプラスチックを固定する方法として、ホッチキスと圧着のほかに台紙に取っ掛かりを付けてプラスチック部分に引っ掛けるという方法が出てきました。私はこれが一番開けやすいですね!(2019年7月 追記)





参考: (順不同)
社団法人日本缶詰びん詰レトルト食品協会 かんづめハンドブック
株式会社 イムラ封筒 封筒の知識
東京紙器工業組合
全国段ボール工業組合連合会
久光製薬株式会社
エム・ビー・エス株式会社 SEPABLE(セパブル)
たれびん・ランチャーム 株式会社旭創業
Kanno's Homepage 食品包装基礎講座 *
一般社団法人Jミルク 牛乳パックを見てみよう (切欠きのある牛乳パックはなんのため?)
メディアハイテック株式会社 (キャラメル包装) *
広島市民病院 トピックス[薬剤師用語の解説(1)(薬剤部)] *
ほんねっと ユニバーサルルーム [パッケージのユニバーサルデザイン] *

*印はリンク切れ
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