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身近な国際交流
私が子どもの頃は、普通に生活している中で外国人に会う機会はほとんどありませんでした。
覚えている限り、初めて外国の人と話をした(触れ合った)のは中学1年の時だったと思います。たしか、英語の先生の知り合いの人が学校に来たときだったと思いますが、話をすると言うよりは物珍しさでずっと見ていた記憶があります。
それから40数年、今ではもう街で外国の人を見かけるのも珍しくなくなりました。それどころか、最近は日常的に外国出身の人と接する機会が増えています。
いつも入ってもらっているヘルパーさんも、6人のうち3人は中国出身の人です。もちろんお3人とも日本語はバッチリで言葉も問題ありません。また、毎週通っているリハビリの病院でも、リハビリチームのスタッフの3割ぐらいはインドネシア出身の人です。みなさんとても優しくて、毎週会うのが楽しみです。このように、最近では日常生活の中にもちょっとした国際交流があります。
初めて外国人のヘルパーさんに入ってもらったのは、3~4年前でした。やはり中国出身の人でしたが、正直、私も初めての経験だったのでそれなりに不安がありました。言葉の問題はもとより、私の場合は言語障害がありますから、「文字盤使えるかなぁ」とかね。。もちろん、文化や習慣の違いも心配がありました。ですが実際に入ってみると、思ったよりも“普通”というか。。(笑)日本人のヘルパーさんとそう変わりないなと思いましたね。もちろん、多少の“ズレ”はありましたが、それは日本人のヘルパーさんでもよくある程度のものでした。心配していた文字盤も、その人は問題なく使えました。
その人は短い期間で離れてしまいましたが、この経験は大きかったですね。外国人のヘルパーさんに対しての思い込みやら不安などが一気に払拭できたような気がします。
現在は3人、中国出身のヘルパーさんに入ってもらっています。今では特に他のヘルパーさんと変わりなく普通に接していますが、当然のことながらお3人ともまったくタイプが違います。穏やかな人もいれば賑やかな人もいるし、仕事のやり方もスピードも違います。まぁ、それは国に関係なくヘルパーさんみんなそうなんですけどね。
そうなると・・・。やっぱりね、、そこは人間同士。どうしても“相性”というものが出てきてしまいます。もちろん、お三人とも本当に良い方だし、みなさん優しいです。ただ、何て言うのか、“波長”とでも言うんですかね。。言い方は難しいのですが、“ノリが合う”? “仕事のやり方が合う”?? 正直、ヘルパーさんによっては「ここ、もっとやって欲しいんだけどなぁ。。」だったり「ここはそんなに時間かけなくてもいいんだけどなぁ。。」だったり「これ、もっと良い方法あるんだけどなぁ。。」だったりがあったりします。もちろん、“余りにも・・・”というときはこちらも言いますが、いちいちそれをしていたら「コイツ、うっぜぇなぁ」って思われちゃいますからね(笑)、こっちもグッとこらえることもあります。
“ノリが合う”というのは、例えば料理の味の好みだったり興味のある話題だったり、あと一番大事なのが私のしょーもない会話にちゃんと返してくれるかどうかですね!(笑)中にはねぇ、、明らかに「お前、くだらないこと言ってんじゃねーよ」っていうのが顔に出ている人もいるんですよ。冷笑されてね。(笑)いや、別にいいんですけど、「あー、この人そういうタイプね。。」とちょっと距離を感じてしまいます。(笑)
こういう諸々を含めての“波長”なんですよね。。もちろん、すべてがバチっと合う人はいませんが、少しでも似ていた方がお互いに居心地がいいと思います。仕事のできる・できないももちろん大事ですが、どちらかと言えば、私はこちらの方が大事なような気がします。
お三人とも優しくて良い方なんですが、お一人、ずば抜けてこの“波長”が合うヘルパーさんがいます。
その人は私の所に入って一年半になるのですが、もう私の言葉はほぼ聞き取れます。最初はやはりまったく聞き取れず、ほぼ文字盤で話していたのですが、いつ頃だろう、、おそらく一年もしない頃から気付いたら文字盤を使っていませんでした。(笑)その人はすごく穏やかなんだけど話しはすごく好きでね、毎回いろんな話をしています。言葉が通じるとなると、こちらから話題を振ることも増えますよね。そうやってどんどん会話していくと、私もリラックスして喋れるようになってさらに“聞き取り率”が上がっていきます。そうなると、つい私も気が緩んでしょーもないことを言ってしまうんですなぁ。。(笑)でもね、その人は上で書いたような冷笑はしないでちゃんとノッてツッコんでくれます。(笑)嬉しいのは、例えば料理をしている最中でも言葉が聞き取れないと、手を止めて文字盤で聞いてくれます。必要な会話はもちろん、こういうしょーもないことまでちゃんと聞いてくれるんですよ!(笑)こういうのはやっぱり嬉しいですよね。ますます信頼度も上がっていきます。ヘルパーさんによっては必要な会話でも、聞き取れないと「すみません、後で聞きますね」と流されてしまうこともあるのですが、正直、モヤっとしますよね。
その人は日本の料理をあまり知らないみたいで、私が簡単なレシピを作って、それを見ながら作ってもらうのですが、これがまた手際のいいこといいこと!(笑)他のヘルパーさんがたいてい“やんわりと”敬遠するメンチカツも、レシピを作って恐る恐るお願いしたら、あっさり「いいですよ」と言ってレシピ初見なのに30分で作ってしまいました。こっちもびっくりして思わず「○○さん、早すぎ!」と叫んでしまいました。(笑)で、その返しが「そう、私早いのよ」だったので大笑いした覚えがあります。(笑)これに味をしめてね!私もどんどん新しいレシピを作るわけですよ。(笑)ヘルパーさんも「新しい料理を覚えられて楽しい」と言いながら作ってくれました。料理が終わると「家で作ってみたいから、このレシピもらっていいですか?」と言って毎回あげるんです。で、次の週来た時に「この前の料理、作ってみたよ。息子も旦那も美味しいって」という日もあれば「あの料理は息子に不評だった」という日もあって、感想を聞くのも楽しみです。最近では向こうのほうからも料理を教えてくれるようになって、こちらも楽しみになりました。
私がヘルパーさんをお願いするようになってから延べ20~30人のヘルパーさんに入ってもらったと思いますが、相性の良さで言えばこの人が1位2位と言ってもいいぐらいです。(と思っているのはひょっとしたら私だけかもしれませんが・・・。笑)しかも、それが外国の人っていうね。。
何て言うんだろう、、上で書いたような過不足がないんですよ。毎回、楽しく喋って気付いたら2時間。しかも、して欲しいことはすべて終わっている みたいな。。まさに『波長が合う』って感じですよね。(笑)
人手不足の影響もあってか、外国人のヘルパーさんが増えています。介護や医療だけではないと思いますが、特にこの分野は私も肌で感じています。
ただ、そういった厳しい状況もある反面、このように日常生活の中で外国の人と知り合えたり知らない文化に触れられることは楽しいですよね。逆に、「日本にはこういう障害者がいて、こんな生活をしてるんだなぁ」と思ってもらえたら嬉しいです。
※この文章を書いた直後、何と!このヘルパーさんが配置換えで担当を外れてしまいました。。
悲しい・・・。戻ってきて~~~!
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